はんこ

 

二十歳で、就職したときに、「実印を作りなさい」と母からいわれました。

 

実印の意味も知らない程の私でしたが、母が「実印は必要だから、早めに作りなさい。あと、女の子は結婚して名字がかわるんだから、名前で実印作りなさいよ」と言われたので、なんだか分からないけれど次の日に近くの印鑑屋さんに注文しにいきました。
母が実印を名前で作りなさいといってきたので、来ました。と今、考えると、小学生のお使いのようなレベルの買い物の仕方だなあと笑えてきます。

 

印鑑屋さんも、「あー。女の子は結婚したら名字がかわるからですよ」と笑顔でいってくださり、母の言うとおりなんだ?と母に感謝したのを覚えています。

 

それから、印鑑のケースは何色にしますか?とか、名前の文字の感じは柔らかい文字質にするか?とか私に、分かりやすいように印鑑屋さんは、説明してくれました。

 

予算は1万円で、伝えてありましたので、予算より、休めに印鑑をつくってくれました。

 

店頭に並ぶ印鑑は高級感あふれる印鑑ばかりでお値段も五万以上のものばかりでしたので、予算を話すとき恥ずかしかったのを鮮明に覚えています。それから、名字の銀行印も二つ安いのも作ってもいました。それは、すぐに、彫ってもらえて、その日に受けとれました。

 

就職先の契約書など印鑑を押す書類があったので、名字の印鑑はすぐに使用しました。実印は、注文して一週間後にできあがりの連絡がきたのでワクワクしてとりにいきました。

 

店員さんが、この実印ならいつ結婚しても、ずっと使えるね。といってくれました。しかし、私が結婚できたのは、それから16年後でした。私の中の笑い話しになる楽しい初実印作りでした。

 

今では印鑑をネットで注文するようになりました。娘が生まれたときに、ハンコヤドットコムで名前の印鑑を作りました。上下がわかるようにかわいいピンクのぽっちをつけてもらい、素敵な印鑑が作れました。


 

 

 

私の旧姓は、誰でも読めるけれど、あまり目にすることのない姓でした。今まで同級生に同じ名前の人がいたこともありませんし、友達の友達で同じ名前の人がいて・・・というようなこともありません。

 

ですので、印鑑を購入する時は文房具屋さんを2,3店回らないと見つけられず、探せばあるのですが、3店に1店くらいしかない絶妙な名前です。

 

大学生になり実家を出た時、宅配便の受け取りにシャチハタ印が欲しいと思ったので、その時にはインターネットで、念のため二つ購入しておきました。

 

結婚をして、夫の姓は、これまた誰でも読めるけれど、あまり目にすることのない姓でした。どちらかというと夫の姓の方が旧姓よりも見つけにくく、銀行の氏名変更の手続などは印鑑がすぐに買えずに、少し遅くなってしまいました。

 

印鑑になかなかない名前というのは、欲しいと思う時ほど、どこをどう探しても出会えず、別に今は印鑑は欲しくないけど、印鑑売り場があるから自分の名前を探そうかなぁという、割とどうでもよい時に何故か見つけられてしまうのです。

 

夫の姓の印鑑をいくつか買えるまでは何の手続もできず、かなり歯痒かったですが、たまたま見つけたりして何とか揃え、氏名の手続を終えました。

 

しかし、現在もたまたま見つけた三文判ばかりで手続したままになっていますので、機会があればもう少しきちんとした印鑑を作り、登録しておきたいなぁと考えています。
その時にはネットで購入するつもりです。友達に勧められたのがハンコヤドットコムで私のような珍しい名字にも対応してくれるらしいので。


 

 

 

20歳になったとき母から「大人の仲間入り」と言われ、実家近くのショッピングモールに入っている印鑑屋さんで印鑑を彫ってもらいました。
それまで私は白や黒といった単色でシンプルな印鑑しか知りませんでしたが、お店に入ってみると、良くあるシンプルなデザインのものからラインストーンでデコレーションされたもの、パステルカラーやグラデーションが掛かったもの、印鑑の頭に干支の小さな飾りがついたものなど、とても種類が沢山あり驚いたのを覚えています。

 

お店に行くまでは「印鑑なんてどれも一緒」だと正直思っていたのに、可愛らしいデザインに心がときめき、どれにしようかとわくわくしながら自分だけの印鑑を探しました。
そのときに選んだものは、緑から白にグラデーションがかかった色で、花の形にあしらわれたラインストーンがついているものです。

 

それから苗字をどんな書体、デザインで彫ってもらうかをお店の方と相談し、後日完成したらまたお店に受け取りにいくことになりました。すぐにでも使いたくなるような可愛らしい印鑑の完成を待つ数日は、どこかそわそわして過ごしていたように思います。

 

完成したと報告を受けて印鑑を受け取った日は母や父、家族全員に自慢してしまいました。実印用として購入したものなので、実際にはあまり使用することはありませんでしたが、印鑑ケースから取り出しては「可愛い」と何度も何度も眺めたりするほどでした。

 

現在は結婚し当時と苗字が変わってしまったため、今後その印鑑を使うことはありません。しかし嫁いだ先にも持っていき、今でもたまに眺めてしまうほどその印鑑は私の宝物です。テレビを見ているとハンコヤドットコムのCMをやっていて今はネットで注文する時代なんだと感慨深かったです。